2018.3.11

2018年3月12日

今日のこの星空を、美しいと思って見上げるか、

7年前を思い出して目をそらしてしまうか・・・。

私自身としては、どちらとも言えない、とても複雑な気持ちになる。

ただ、7年前の今日は、普段だったらいくつも確認できる飛行機の点滅灯が一つも見えなかったことは決して忘れないでおこうと思う。それが私にとって一番現実を突きつけられた出来事だったから。テレビの中に起きていること、ラジオで繰り返される言葉以上に。

私は20年経ってようやく、病気で亡くなった母親の死に対する自分の気持ちを整理できたのに、7年なんて、理不尽にも奪われたたくさんの命への気持ちを運命だとか、何か他の言葉にたとえ言い換えたとしてもとても受け入れられるものではないと思う。

ここ数日のテレビやラジオの震災特集を、まともに受け止めることもできない。

それなのに、今日の日曜討論で語られた行政や政府の「福島の復興」という言葉には、違和感と嫌悪感に似た気持ちしか感じられなかった。

私の住む町では、今日は「わすれない ふくしま」という四ノ宮浩監督の映画の上映会があり、実行委員会の予定よりもかなり多くの人が集まったらしい。私は上映会には行けなかったけれど、気持ちはそばに、いさせてもらいたい。

私が今日行ったのは、県立こども病院のドクターカーのお披露目会。4代目となるその車は、多くの人たちの寄付によって新調された。ぴかぴかで広くて、設備の整った車は、県内全域を走り回るという。

でも私は、本当はこれは寄付で賄うことじゃないと思っている。県の財政が苦しくて、昨年墜落して隊員9名も失うことになってしまった防災ヘリコプターの事故から一年がたった今でも、自前で新しくヘリを準備できないのも知っているから、たとえ県立病院とはいえドクターカーを新しくできないことは理解できなくもない。

でも、これは県の問題じゃないと思う。全国でも、重症の新生児や小児を搬送できるドクターカーは現在52台。全国で4番目に広い長野県にさえ1台だけ。年間に400件の出動をこなす。今回の新しいドクターカーには、最新の機材が積み込まれ、災害時の診療支援にも対応できるように災害用の設備が設置されている。こうした普段からの地域医療、災害対策の充実こそが、本当の国民の安心安全を守るものだと私は思うのだけど、なぜそこに国は十分に税金を割り振れないのだろうか?

個人的に最新のドクターカーに寄付をしたというのは結構うれしいし、運行する側も皆さんに支えられて更に質の高い医療を行っていきたい、というけど、やっぱどこかで私は納得がいかない。

高い戦闘機なんか、買ってる場合じゃないだろって…。マリオとか論外だけど。

何はともあれ、かっこいいドクターカーが今後事故なくその役目を終える日まで、全力で走り続けることができるよう祈ります。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

さて、せっかく高速使って安曇野まで行ったので、ちょっと観光らしきことをして帰りました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

息子に続いて私も引馬体験!いいお天気でロングコースもあっという間。引いてくれてるお姉さんとドイツの馬の話からうちの牛の話までおしゃべりして、最後はかじられて終了!乗ってる写真、撮ってくれなかったんだねー、息子殿!

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

今日この時も心に大きな悲しみを抱えている人に、どうか一筋の希望の光が差し込み、明日もまた目覚めて歩き出す力が湧いてきますように。歩くことがたとえできなくても、立ち上がることさえできないとしても、息を吐き、また吸い込む力が与えられますように。